セラミック治療やセラミック矯正は、最近広告やテレビでも耳にすることが多く、患者さまの中でも気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そんなセラミックですが、ワイヤーや装置を用いて行われる矯正とは違い、全ての歯並びに対応できるわけではありません。 本日は、セラミック治療について、セラミック治療が行える歯と行えない歯についてご説明させていただきます。

セラミック治療ってなに?

セラミック治療は、セラミックでできた白い被せ物（クラウン）や、詰め物（インレー）を元の歯に被せる治療法です。 元の歯は切削器具を用い、セラミックが装着しやすい状態に形成します。 セラミックは、銀歯と違い金属アレルギーの心配がなく、プラークや着色も付きにくい優れものです。 また、セラミックは歯との適合性が良いため、外れにくく、天然の歯のような自然な色であることから、患者さまに選ばれる点でもあります。

セラミック治療って誰でも行える治療なの?

セラミック治療は、実は全ての患者さまの歯に適しているわけではありません。 治療自体はどなたでも行うことが可能ですが、セラミックの被せ物・詰め物は、歯列が乱れている患者さま、歯周病の状態がひどい方、普段のブラッシングが不十分で、虫歯ができやすい方、食べ物を噛む力が強すぎる方、歯ぎしりや食いしばりを頻繁にされる方にはおすすめできません。

セラミック治療が合わない歯について詳しく

先程お話させていただいたように、セラミックの被せ物・詰め物は全ての患者さまに適していません。 歯周病が

重度まで進行している方は、まず歯周病をコントロールしてからでないと、基本的に被せ物や詰め物を装着してはいけません。

また、毎日の歯磨きが十分で虫歯ができやすい方は、被せ物・詰め物を装着した歯や、周囲の歯が虫歯になりやすく、虫歯になった場合はせっかく装着した被せ物・詰め物をまた除去する必要がでてくるため、自由診療で高額になってしまうセラミック治療は不向きです。

加えて、嚙む力が強すぎる・歯ぎしりや食いしばりを頻繁にされる方は、セラミックが割れてしまうリスクが高いため、セラミック治療はおすすめできません。

もちろんセラミックの中でもより強度の高い「ジルコニア」を使用した治療であれば、ジルコニアが割れてしまうリスクは軽減できます。

要は患者様のお口の状態に適した素材の選択が重要なのです。

セラミック治療を希望される方は……

セラミック治療は、治療自体はどなたに対しても行うことができますが、患者さまの歯並びやお口の状態によってはおすすめできない場合もあるということを、ご説明させていただきました。

セラミック治療を絶対にしたい!といった患者さまは、普段の歯磨きやお口のケアを大切にし、お口の環境を整えていただくことが重要です。 ケアを怠ってしまうとせっかく入れたセラミック治療もすぐに二次虫歯になるなどの可能性が高くなってしまいます。患者様のお口の環境が「セラミック治療に適した健康な状態」となるようにまずは専門の歯科衛生士がしっかりケアの指導等実施いたします。

セラミック治療をご検討の患者さまは、お気軽にご相談ください。